主な生活習慣病
高血圧
高血圧症は、文字通り血圧が一定の範囲を超えて慢性的に高くなってしまう病気です。外来時に何度か測定し、最高血圧が140㎜Hg以上、最低血圧が90㎜Hg以上の場合は高血圧症と診断されます。肥満、過食、過度の飲酒、喫煙、塩分の過剰摂取、運動不足などが影響していると考えられています。
高すぎる血圧は、血管壁にダメージを与えてしまいます。高い血圧に耐えられるように血管は厚く硬くなり、動脈硬化が起きてしまいます。その結果として、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こしてしまい、生命の危機に陥ることもあります。健診などで高血圧を指摘された方は、二次健診や治療を当院で受けていただくことができますので、自覚症状がなくても放置せず、相談にいらしてください。
脂質異常症
脂質異常症は、血液中の脂質が異常値を示す病気です。具体的には、LDL(悪玉)コレステロールが140㎎/dl以上、中性脂肪が150㎎/dl以上、もしくはHDL(善玉)コレステロールが40㎎/dl未満のときに診断されます。なお、コレステロールは細胞膜や胆汁酸をつくる材料であり、体に必要なものです。しかし、悪玉コレステロールや中性脂肪が高すぎる状態が続くと、動脈硬化が加速し、狭心症や脳卒中などの原因となります。そのため、無症状であっても脂質異常症をお持ちの方は治療が必要になります。
高尿酸血症
高尿酸血症は、血液中に含まれる尿酸の量が増え、血中の尿酸値が7.0mg/dlを超えてしまった状態を指します。通常は無症状ですが、尿酸値の高い状態が続くと、針状結晶が作られて様々な部位に蓄積し、腎臓障害、尿路結石、動脈硬化、関節炎(痛風)を起こしたりします。血中尿酸値が8.0mg/dlを超えた場合は治療を考慮します。
痛風は足の親指付近の関節に多く生じますが、末端の冷えによって尿酸が結晶化しやすいためです。強い炎症発作によって赤く急激に腫れあがり、歩くのが困難な激痛が生じます。痛風による激痛は数日間続きますが、多くの場合、次第に収まります。しかし、高尿酸血症が治癒したわけではないので、きちんと治療を受けないでいると、痛風の発作を繰り返してしまい、関節が変形することもあります。