• 11月 25, 2024

ばね指の原因と治療

指の曲げ伸ばしにより、「カクン」と引っ掛かりを感じたことはありますか。

ひどいと引っ掛かり感だけでなく、一度曲げた指は自分では伸ばせなくなり、反対の手を使って伸ばしてあげる必要があります。

このような症状は、ばね指(弾発指)の可能性があります。

一生のうちにばね指にかかる割合は2.6%という報告があります。

ばね指はどうして起きるのでしょうか。

指を動かす筋肉は手の中では細い腱となっています。腱は伸び縮みせず、前腕部にある筋肉が伸び縮みすることによって、操り人形のように腱に力を伝えて指を動かしています。腱は指の骨に沿って走っており、そのラインからずれないように留め具のような組織(腱鞘)で固定されています。腱がなんらかの原因で炎症を起こし太くなり、腱鞘と摩擦を起こすためばね指(弾発現象)が起こります。

弾発現象は指の部分に違和感を感じる方もいますが、実際にはほとんどの場合に手のひらの指のつけ根部分(図の部分)にあるA1腱鞘で起こっています。

原因

原因不明なことが最も多いです。原因がある場合、手の使い過ぎ、痛風、更年期、妊娠、血液透析、外傷、関節リウマチ、糖尿病、甲状腺疾患などが関与することがあります。ばね指と関連する因子と関連の強さとして、手根管症候群:9.6倍、デュプイトラン拘縮:4.9倍、糖尿病:1.4~2.5倍、関節リウマチ:1.3倍、甲状腺機能低下症:1.3倍、女性:1.2倍、肥満:1.1倍という報告があります。

治療

生活の工夫による負荷軽減、装具、消炎鎮痛剤などがあげられます。

腱鞘内へのステロイド注射は即効性があり効果が高い方法です。副作用として、皮膚の色素脱失、脂肪壊死、腱の萎縮や断裂がまれに生じます。また、血糖値上昇が続くことがあるため状態の悪い糖尿病の方は注意が必要です。

上記方向でも改善が不十分で、腱鞘内注射を行っても再発を繰り返す場合は手術の対象となります。

手術

ばね指に対する手術としては、ひっかかりの元になっているA1腱鞘を切開・中の腱を解放します。短時間で全身への負担も小さいため、局所麻酔で外来手術で行われることが多いです。

以前は、以前は関節リウマチの患者さんではA1腱鞘切開を行うと関節が不安定になり指の亜脱臼や尺側偏位(指が小指側に倒れてくる変形)を助長するため小指側の深指屈筋の切除のみ行うべきとする意見もありましたが、関節リウマチの治療の進歩によって変形することが少なくなったため、関節リウマチがあるなしに関係なくA1腱鞘切開を行うというように考え方も変わってきているようです。

ばね指の診断と注射はリウマチ内科でも行えます。また手術が必要と思われる方は信頼できる手外科の先生をご紹介いたしますので、お困りの方はぜひご相談ください。

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