- 6月 28, 2025
HPVワクチンを男子にも接種費助成する自治体が拡大してきた
若年女性へのHPV(ヒトパピローマウィルス)ワクチンは、ウィルスの感染とそれに引き続いて生じる子宮頸癌の予防に有効です。現在は小学校6年生から高校1年生相当の女性を対象として全額助成(自己負担なし)となっています。HPVワクチン接種の助成を男子も対象とする市町村が増加してきていることが茨城新聞の記事で特集されています。

水戸市、龍ヶ崎市、大子市、土浦市、石岡市、鉾田市、河内町では男子にも助成するようになりました。
HPV感染は子宮頸癌だけでなく、肛門癌、膣癌、外陰癌、喉頭癌、陰茎癌、尖圭コンジローマなど、様々な疾患を引き起こす可能性があります。これらの健康障害は女性の方が大きな問題となるため、女性が自分自身を守るための対策として重視されてきました。しかしHPVはほとんどは性交渉で感染するため、男性がパートナーの女性に感染させてしまわないようにすることも重要です。若いうちに多くの男性が接種することで未来の奥さんを守ることができるようになればいいことだと思います。
また男性自身にもHPV感染は肛門癌、陰茎癌、中咽頭癌、尖圭コンジローマのリスクとなりますので、ワクチン接種はそれらの予防に効果的です。
対象年齢は女性と同じ、小学校6年生から高校1年生相当となります。回数も同様です。詳しくは、各市町村へお問い合わせください(以下の表から各市町村の告知へリンクしています)。
使用するワクチンの種類ですが、男性は4価ワクチン(ガーダシル)のみ薬事承認されており補償適応で接種が認められております。市町村の助成を受けられるワクチンはガーダシルのみです。
カバーするウィルスの種類が多い9価ワクチン(シルガード9)は男性では補償適応外になりますが、了承の上で接種は行えます(費用助成は受けられない)。
茨城新聞 2025年6月27日より引用